Japanese Agricultural Standard of Vegetable Protein (Notification No. 679)
Made 1976-09-11 · Text as of 2026-10-01
Public law and official guidance, published as research. Not legal, tax or financial advice.
About this law
- Language
- Japanese
- Kind
- Other
- Organisation
- European Union
- Country
- Japan
- Subjects
- Food and nutrition
- Keywords
- standards, classification/declassification, food safety and quality
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日本農林規格 JAPANESE AGRICULTURAL STANDARD 植物性たん白 Vegetable protein 農林水産省 1976 年 9 月 11 日 制定 2019 年 8 月 19 日 改正 JAS 0838 0838:2019 (1) 目 次 ページ 1 適用範囲 ··································································································································1 2 引用規格 ··································································································································1 3 用語及び定義 ····························································································································1 4 品質 ········································································································································2 4.1 粉末状植物性たん白 ··················································································································2 4.2 ペースト状植物性たん白 ············································································································3 4.3 粒状植物性たん白 ·····················································································································4 4.4 繊維状植物性たん白 ··················································································································4 5 表示 ········································································································································5 5.1 表示事項··································································································································5 5.2 表示の方法 ······························································································································5 5.3 表示の方式等 ···························································································································6 6 試験方法 ··································································································································6 6.1 一般 ········································································································································6 6.2 水分 ········································································································································7 6.3 植物たん白質含有率 ··················································································································9 6.4 ゲル形成性 ···························································································································· 12 6.5 起泡性 ··································································································································· 12 6.6 乳化性 ··································································································································· 12 6.7 粘ちょう度 ···························································································································· 12 6.8 親油性 ··································································································································· 12 6.9 保水性 ··································································································································· 13 0838:2019 (2) まえがき この規格は,日本農林規格等に関する法律に基づき,日本農林規格調査会の審議を経て,農林水産大 臣が改正した日本農林規格である。これによって,植物性たん白の日本農林規格(令和元年6月27日付 け農林水産省告示第475号)は改正され,この規格に置き換えられた。 この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願 に抵触する可能性があることに注意を喚起する。農林水産大臣及び日本農林規格調査会は,このような 特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認につい て,責任はもたない。 0838:2019 (3) 日本農林規格 植物性たん白 Vegetable protein 1 適用範囲 この規格は,粉末状植物性たん白,ペースト状植物性たん白,粒状植物性たん白及び繊維状植物性たん白の 品質について規定する。 2 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用 規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 CODEX STAN 192 食品添加物に関する一般規格 JIS K 0557 用水・排水の試験に用いる水 JIS R 3503 化学分析用ガラス器具 JIS R 3505 ガラス製体積計 JIS Z 8801-1 試験用ふるい-第 1部:金属製網ふるい 3 用語及び定義 この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 3.1 主原料 大豆等の採油用の種実若しくはその脱脂物又は小麦等の穀類の粉末。 3.2 植物たん白質含有率 主原料(3.1)に由来するたん白質含有率であって,無水物に換算した値。 3.3 植物性たん白 次のいずれかのもの。 a) 主原料(3.1)に加工処理を施してたん白質含有率を高めたものに,加熱,加圧等の物理的作用によりゲル 形成性,乳化性等の機能又はかみごたえを与え,粉末状,ペースト状,粒状又は繊維状に成形したもので あって,植物たん白質含有率(3.2)が 50 %を超えるもの。 b) a)に食用油脂,食塩,でん粉,品質改良剤,乳化剤,酸化防止剤,着色料,香料,調味料等を加えたもの (調味料又は香辛料により調味したものであって,調味料及び香辛料の原材料及び添加物に占める重量の JAS 0838:2019 2 0838:2019 割合が 3 %以上のものを除く。)であって,植物たん白質含有率(3.2)が 50 %を超えるもの。 3.4 粉末状植物性たん白 植物性たん白(3.3)のうち,乾燥して粉末状としたものであって,その粒子が JIS Z 8801-1 に規定する目開 き 500 µmの試験用ふるいを通過するもの及びこれをか粒状に成形したもの。 3.5 ペースト状植物性たん白 植物性たん白(3.3)のうち,ペースト状又はカード状のもの。 3.6 粒状植物性たん白 植物性たん白(3.3)のうち,粒状又はフレーク状に成形したものであって,かつ,肉様の組織を有するもの。 3.7 繊維状植物性たん白 植物性たん白(3.3)のうち,繊維状に成形したものであって,かつ,肉様の組織を有するもの。 4 品質 4.1 粉末状植物性たん白 4.1.1 性状 性状は,次による。 a) 色沢が良好でなければならない。 b) 異味異臭があってはならない。 c) 吸湿等による塊等がなく,粒子が分離していなければならない。 4.1.2 水分 水分は,6.2 によって試験したとき,10 %以下とする。 4.1.3 植物たん白質含有率(主原料以外のものに由来するたん白質を除く。以下同じ。) 植物たん白質含有率は,6.3 によって試験したとき,60 %以上とする。 4.1.4 粒度 粒度は,JIS Z 8801-1 に規定する目開き 355 µmの試験用ふるいを通過するものの重量の割合が 95 %以上と する。 4.1.5 原材料 原材料は,次のもののみを使用することができる。 a) 大豆及び脱脂大豆 b) 小麦粉及び小麦グルテン c) 植物性たん白(主原料が大豆,脱脂大豆,小麦粉又は小麦グルテンであるものに限る。) d) 食用植物油脂,食塩,でん粉及び砂糖類 4.1.6 添加物 添加物は,次による。 3 0838:2019 a) CODEX STAN 192 3.2 の規定に適合するものであって,かつ,その使用条件は同規格 3.3 の規定に適合し ていなければならない。 b) 使用量が正確に記録され,かつ,その記録が保管されているものでなければならない。 4.1.7 ゲル形成性(ゲル形成タイプのものに限る。) 6.4 によって試験したとき,ゲル形成性を有していなければならない。 4.1.8 起泡性(起泡タイプのものに限る。) 6.5 によって試験したとき,起泡性を有していなければならない。 4.1.9 乳化性(主原料が大豆又は脱脂大豆であるものに限る。) 6.6 によって試験したとき,乳化性を有していなければならない。 4.1.10 内容量 内容量は,表示重量に適合していなければならない。 4.2 ペースト状植物性たん白 4.2.1 性状 性状は,凍結状態が良好であり,かつ,解凍した場合に色沢が良好であり,異味異臭がなく,均質なペース ト状でなければならない。 4.2.2 水分 水分は,6.2 によって試験したとき,80 %以下とする。 4.2.3 植物たん白質含有率 植物たん白質含有率は,6.3 によって試験したとき,70 %以上とする。 4.2.4 粘ちょう度(親油タイプのものを除く。) 粘ちょう度(親油タイプのものを除く。)は,6.7 によって試験したとき,100 B.U.以上とする。 4.2.5 品温 品温は,-15 ℃以下とする。 4.2.6 原材料 原材料は,次のもののみを使用することができる。 a) 小麦粉及び小麦グルテン b) 粉末状植物性たん白(主原料が大豆,脱脂大豆,小麦粉又は小麦グルテンであるものに限る。) c) 食用植物油脂,食塩及びでん粉 4.2.7 添加物 添加物は,4.1.6 による。 4.2.8 ゲル形成性 6.4 によって試験したとき,ゲル形成性を有していなければならない。 4.2.9 親油性(親油タイプのものに限る。) 6.8 によって試験したとき,親油性を有していなければならない。 4.2.10 内容量 内容量は,表示重量に適合していなければならない。 4 0838:2019 4.3 粒状植物性たん白 4.3.1 性状 性状は,次による。 a) 冷凍したものにあっては,凍結状態が良好でなければならない。 b) 乾燥したものにあっては水もどししたもの,冷凍したものにあっては解凍したものについて,色沢が良好 であり,異味異臭がなく,粒状の形状を保持していなければならない。 4.3.2 水分 水分は,6.2 によって試験したとき,乾燥したものにあっては 10 %以下,冷凍したものにあっては 80 %以下 とする。 4.3.3 植物たん白質含有率 植物たん白質含有率は,6.3 によって試験したとき,52 %以上とする。ただし,主原料として大豆(脱脂大 豆を含む。)のみを使用したもの(植物性たん白を使用したものを除く。)にあっては,50 %以上とする。 4.3.4 粒度 粒度は,乾燥したものにあっては乾燥状態において,冷凍したものにあっては解凍後の状態において,JIS Z 8801-1 に規定する目開き 355 µmの試験用ふるいを通過するものの重量の割合が 10 %以下とする。 4.3.5 品温(冷凍したものに限る。) 品温(冷凍したものに限る。)は,-15 ℃以下とする。 4.3.6 原材料 原材料は,次のもののみを使用することができる。 a) 大豆及び脱脂大豆 b) 小麦粉及び小麦グルテン c) 植物性たん白(主原料が大豆,脱脂大豆,小麦粉又は小麦グルテンであるものに限る。) d) 食用植物油脂,食塩及びでん粉 e) 砂糖類,香辛料,動植物の抽出濃縮物及びたん白加水分解物 4.3.7 添加物 添加物は,4.1.6 による。 4.3.8 保水性 6.9 によって試験したとき,保水性を有していなければならない。 4.3.9 内容量 内容量は,表示重量に適合していなければならない。 4.4 繊維状植物性たん白 4.4.1 性状 性状は,凍結状態が良好であり,かつ,解凍した場合に色沢が良好であり,異味異臭がなく,繊維状の形状 を保持していなければならない。 4.4.2 水分 水分は,6.2 によって試験したとき,80 %以下とする。 4.4.3 植物たん白質含有率 5 0838:2019 植物たん白質含有率は,6.3 によって試験したとき,60 %以上とする。 4.4.4 品温 品温は,-15 ℃以下とする。 4.4.5 原材料 原材料は,4.3.6 による。 4.4.6 添加物 添加物は,4.1.6 による。 4.4.7 保水性 6.9 によって試験したとき,保水性を有していなければならない。 4.4.8 内容量 内容量は,表示重量に適合していなければならない。 5 表示 5.1 表示事項 表示事項については,食品表示基準(平成 27 年内閣府令第 10 号)の規定[名称,保存の方法,賞味期限, 原材料名,添加物,食品関連事業者の氏名又は名称及び住所並びに原産国名については,第 10 条第 1 項前段 (義務表示の対象から除かれる販売形態に係る部分に限る。)及び第 4 項並びに第 11 条第 1 項を除く。]に従う ほか,内容量を表示していなければならない。 5.2 表示の方法 表示の方法については,食品表示基準の規定に従うほか,次による。 a) 名称 名称の表示は,次による。 1) 粉末状植物性たん白 1.1) “粉末状植物性たん白”と記載しなければならない。ただし,主原料及び原材料の一部として使用し た植物性たん白の主原料が,大豆又は脱脂大豆のみであるものにあっては“粉末状大豆たん白”と, 小麦粉又は小麦グルテンのみであるものにあっては“粉末状小麦たん白”と記載することができる。 1.2) 起泡タイプのものにあっては“起泡タイプ”と,ゲル形成タイプのものにあっては“ゲル形成タイプ” と,1.1)に規定する表示の文字の次に,括弧を付して,記載することができる。 2) ペースト状植物性たん白 2.1) “ペースト状植物性たん白”と記載しなければならない。ただし,主原料及び原材料の一部として使 用した粉末状植物性たん白の主原料が小麦粉又は小麦グルテンのみであるものにあっては,“ペースト 状小麦たん白”と記載することができる。 2.2) 親油タイプのものにあっては,2.1)に規定する表示の文字の次に,括弧を付して,“親油タイプ”と記 載することができる。 3) 粒状植物性たん白 “粒状植物性たん白”と記載しなければならない。ただし,主原料及び原材料の一 部として使用した植物性たん白の主原料が,大豆又は脱脂大豆のみであるものにあっては“粒状大豆た ん白”と,小麦粉又は小麦グルテンのみであるものにあっては“粒状小麦たん白”と記載することがで きる。 6 0838:2019 4) 繊維状植物性たん白 “繊維状植物性たん白”と記載しなければならない。ただし,主原料及び原材料 の一部として使用した植物性たん白の主原料が,大豆又は脱脂大豆のみであるものにあっては“繊維状 大豆たん白”と,小麦粉又は小麦グルテンのみであるものにあっては“繊維状小麦たん白”と記載する ことができる。 b) 原材料名 原材料名の表示は,使用した原材料を,原材料に占める重量の割合の高いものから順に,次に 定めるところにより記載しなければならない。 1) 粉末状植物性たん白,粒状植物性たん白及び繊維状植物性たん白 1.1) “脱脂大豆”,“小麦粉”,“食用植物油脂”等とその最も一般的な名称をもって記載すること。 1.2) 植物性たん白にあっては,1.1)の規定にかかわらず,“粉末状植物性たん白”等と記載し,その文字の 次に,括弧を付して,その植物性たん白の主原料名を“大豆”又は“小麦”の区分により,その植物 性たん白の主原料に占める重量の割合の高い順に記載すること。ただし,その植物性たん白の主原料 が,大豆又は脱脂大豆のみであるものにあっては“粉末状大豆たん白”等と,小麦粉又は小麦グルテ ンのみであるものにあっては“粉末状小麦たん白”等と記載することができる。 2) ペースト状植物性たん白 2.1) “小麦粉”,“小麦グルテン”,“食用植物油脂”等とその最も一般的な名称をもって記載すること。 2.2) 粉末状植物性たん白にあっては,2.1)の規定にかかわらず,“粉末状植物性たん白”と記載し,その文 字の次に,括弧を付して,その植物性たん白の主原料名を“大豆”又は“小麦”の区分により,その 植物性たん白の主原料に占める重量の割合の高い順に記載すること。ただし,その植物性たん白の主 原料が,大豆又は脱脂大豆のみであるものにあっては“粉末状大豆たん白”と,小麦粉又は小麦グル テンのみであるものにあっては“粉末状小麦たん白”と記載することができる。 c) 内容量 内容量の表示は,内容重量をグラム又はキログラムの単位で,単位を明記して記載しなければな らない。 5.3 表示の方式等 表示の方式等は,食品表示基準の規定に従うほか,容器若しくは包装の見やすい箇所又は送り状に表示して いなければならない。 6 試験方法 6.1 一般 試験に使用する試薬及び器具は,次による。 a) 水 JIS K 0557 に規定するA2 又は同等以上のもの[6.3.2 a)に限る。]。 b) 試薬 日本産業規格の特級等の規格に適合するもの。 c) 分解促進剤 硫酸カリウム 5 g,硫酸銅(Ⅱ)五水和物 0.15 g及び二酸化チタン 0.15 gを混合したもの。 d) 2~4 %ほう酸溶液 ほう酸を水で加温溶解し,1 000 mL中に 20~40 gのほう酸を含むよう調製したもの。 e) ブロモクレゾールグリーン・メチルレッド混合指示薬 95 %エタノール 200 mLにブロモクレゾールグリ ーン 0.15 g及びメチルレッド 0.10 gを含むよう調製したもの。 f) エチレンジアミン四酢酸(EDTA) 純度 99 %以上で窒素率が記載されたもの。 g) アスパラギン酸 純度 99 %以上で窒素率が記載されたもの。 7 0838:2019 h) 試験用ふるい JIS Z 8801-1 に規定するもの。 i) ひょう量皿 下径直径 50 mm以上,高さ 25 mm以上のもので蓋を持つアルミニウム製のもの。 j) 定温乾燥器 105 ℃に設定した場合の温度調節精度が ± 2 ℃であって送風型のもの。 k) デシケーター JIS R 3503 に規定するもので,乾燥剤としてシリカゲルを入れたもの。 l) アルミニウム箔カップ 直径約 15 cm の円形に切り取ったアルミニウム箔を JIS R 3503 に規定する 100 mL 容ビーカーでカップ型に成形したもの又は下径直径 50 mm以上のもので,上部を折り曲げて密閉が可 能な大きさのもの。 m) プラスチックフィルム袋 高密度ポリエチレン製で大きさ約 75 mm×130 mm,厚さ約 0.05 mm程度のも の。 n) 出力可変式分解台 最大出力においてビーカーに入れた 100 mL の水を 5 分以内に沸騰させる能力を有す るもの。 o) 加熱ブロック分解装置 400 ℃において分解チューブに入れた 50 mL の水を 2 分 30 秒以内に沸騰させる 能力を有するもの。 p) ガラス製体積計 JIS R 3505 に規定するクラスA又は同等以上のもの。 q) 自動蒸留装置 ケルダール法の水蒸気蒸留を自動で迅速に行う装置(自動蒸留装置と自動滴定装置を組み 合わせた装置を含む。)。 r) 自動滴定装置 滴定の終点の判定を自動で行う装置で,20 mL以上のビュレット容量を有するもの。 s) 燃焼法全窒素測定装置 次の能力を有するもの。 1) 酸素(純度 99.9 %以上)中で試料を熱分解するため,最低 870 ℃以上の操作温度を保持できる燃焼炉 を持つこと。 2) 熱伝導度検出器による窒素(N2)の測定のために,遊離した窒素(N2)を他の燃焼生成物から分離でき る構造を有すること。 3) 窒素酸化物(NOX)を窒素(N2)に変換する機構を有すること。 4) ニコチン酸(純度 99 %以上のもの)を用いて 10 回繰り返し測定したときの窒素分の平均値が理論値 ± 0.15 %であり,相対標準偏差が 1.3 %以下であること。 6.2 水分 6.2.1 試料の調製 試料の調製は,次による。 a) 粉末状植物性たん白 試料を目開き 1 mmの試験用ふるいにかけ,通過したものを試験試料とする。 b) 粒状植物性たん白(乾燥したもの) 試料を粉砕器等で粉砕し,目開き 1 mm の試験用ふるいを通過した ものを試験試料とする。 c) ペースト状植物性たん白 ポリ袋に入れた試料を流水で 3 時間程度解凍した後,乾いたバットに広げ 5 カ 所程度から少量ずつサンプリングし,あわせたものを試験試料とする。 d) 繊維状植物性たん白及び粒状植物性たん白(冷凍したもの) ポリ袋に入れた試料を流水で 3 時間程度解 凍した後,ポリ袋中でよくかき混ぜたものを試験試料とする。 6.2.2 測定 6.2.2.1 粉末状植物性たん白及び粒状植物性たん白(乾燥したもの) 8 0838:2019 粉末状植物性たん白及び粒状植物性たん白(乾燥したもの)の測定は,次のいずれかによる。 a) ひょう量皿を用いる場合 1) あらかじめ 105 ℃に設定した定温乾燥器にひょう量皿を入れ,定温乾燥器の表示温度で庫内温度が 105 ℃であることを確認後,1 時間加熱する。定温乾燥器内でひょう量皿の蓋をし,デシケーターに移 し替え,室温まで放冷した後,直ちに質量を 1 mg の単位まで測定する。この操作を繰り返し,恒量を 求める。 2) 試験試料約 3 gを恒量を求めたひょう量皿にとり,質量を 1 mgの単位まで測定する。 3) 試験試料を入れたひょう量皿の蓋を開け,蓋とともにあらかじめ 105 ℃に設定した定温乾燥器に入れ, 定温乾燥器の表示温度で庫内温度が 105 ℃であることを確認後,4時間加熱する。 4) 定温乾燥器内でひょう量皿の蓋をし,デシケーターに移し替え,室温まで放冷した後,直ちに質量を 1 mg の単位まで測定する。 b) アルミニウム箔カップを用いる場合 1) アルミニウム箔カップの質量を 1 mgの単位まで測定する。 2) 試験試料約 3 gをアルミニウム箔カップにとり,質量を 1 mg の単位まで測定する。 3) あらかじめ 105 ℃に設定した定温乾燥器に入れ,定温乾燥器の表示温度で庫内温度が 105 ℃であるこ とを確認後,4時間加熱する。 4) 定温乾燥器内でアルミニウム箔カップの上部を折り曲げて密封し,デシケーターに移し替え,室温まで 放冷した後,直ちに質量を 1 mg の単位まで測定する。 6.2.2.2 ペースト状植物性たん白(冷凍したもの) ペースト状植物性たん白(冷凍したもの)の測定は,次による。 a) プラスチックフィルム袋の質量を 1 mgの単位まで測定する。 b) 試験試料約 10 gをプラスチックフィルム袋にとり,質量を 1 mgの単位まで測定した後,袋の口を折り曲 げ,袋の外から試料をよく押し広げる。 c) あらかじめ 105 ℃に設定した定温乾燥器に口を開けた状態でプラスチックフィルム袋を入れ,定温乾燥器 の表示温度で庫内温度が 105 ℃であることを確認後,1時間加熱する。 d) 定温乾燥器からプラスチックフィルム袋を取り出し,袋の口を折り曲げ,再度袋の外から試料をよく押し 広げる。 e) 定温乾燥器に口を開けた状態でプラスチックフィルム袋を入れ,定温乾燥器の表示温度で庫内温度が 105 ℃であることを確認後,3 時間加熱する。 f) 定温乾燥器内でプラスチックフィルム袋の口を折り曲げ,クリップで留め,デシケーターに移し替え室温 まで放冷した後,クリップを外し,直ちに質量を 1 mg の単位まで測定する。プラスチックフィルム袋中 に水滴が見られる場合は再測定を行う。 6.2.2.3 繊維状植物性たん白及び粒状植物性たん白(冷凍したもの) 繊維状植物性たん白及び粒状植物性たん白(冷凍したもの)の測定は,次による。 a) プラスチックフィルム袋の質量を 1 mgの単位まで測定する。 b) 試験試料約 10 gをプラスチックフィルム袋にとり,質量を 1 mgの単位まで測定する。 c) あらかじめ 105 ℃に設定した定温乾燥器に口を開けた状態でプラスチックフィルム袋を入れ,定温乾燥器 9 0838:2019 の表示温度で庫内温度が 105 ℃であることを確認後,4時間加熱する。 d) 定温乾燥器内でプラスチックフィルム袋の口を折り曲げ,クリップで留め,デシケーターに移し替え室温 まで放冷した後,クリップを外し,直ちに質量を 1 mg の単位まで測定する。プラスチックフィルム袋中 に水滴が見られる場合は再測定を行う。 6.2.3 計算 水分は,次の式によって求める。 水分(%) = 𝑊𝑊0 + 𝑊𝑊1 −𝑊𝑊2 𝑊𝑊1 × 100 ここに, W0: 乾燥容器の質量(g) W1: 乾燥前の試料の質量(g) W2: 乾燥後の試料と乾燥容器の質量(g) 6.3 植物たん白質含有率 6.3.1 試料の調製 試料の調製は,次による。 a) 粉末状植物性たん白 試料を目開き 1 mmの試験用ふるいにかけ,通過したものを試験試料とする。 b) 粒状植物性たん白(乾燥したもの) 試料を粉砕器等で粉砕し,目開き 1 mm の試験用ふるいを通過した ものを試験試料とする。 c) ペースト状植物性たん白,繊維状植物性たん白及び粒状植物性たん白(冷凍したもの) 水分測定後の試 料をプラスチックフィルム袋から取り出し,粉砕器等で粉砕し,目開き 1 mm の試験用ふるいを通過した ものを試験試料とする。 6.3.2 測定 測定は,次のいずれかによる。 a) ケルダール法 1) 試料の分解 試料の分解は,次のいずれかによる。 1.1) 出力可変式分解台を用いる場合 薬包紙に試験試料約 0.5 g を 0.1 mg の単位まで正確にはかりとり, 300 mL 容ケルダールフラスコに薬包紙ごと入れ,分解促進剤 5.3 g及び硫酸 10 mL を加える。出力可 変式分解台で泡立ちが穏やかになるまで弱く加熱し,その後出力を最大にする。分解液が清澄になっ た後,さらに約 90 分間加熱を続ける。全加熱時間は 2 時間以上とする。分解終了後,室温まで放冷し, 水 50 mL を加えて振り混ぜる。空試験については,薬包紙のみをケルダールフラスコに入れ,同様の 操作を行う。この場合において,試料の蒸留を 6.3.2 a) 2.3)の自動蒸留装置で行うときは,放冷後の水 は加えない。 1.2) 加熱ブロック分解装置を用いる場合 薬包紙に試験試料約 0.5 gを 0.1 mgの単位まで正確にはかりとり, 250~300 mL容分解チューブに薬包紙ごと入れ,分解促進剤 5.3 g及び硫酸 10 mLを加える。200 ℃に 設定した加熱ブロック分解装置で泡立ちが穏やかになるまで加熱し,その後 400 ℃にする。分解液が 清澄になった後,さらに約 90 分間加熱を続ける。分解終了後,室温まで放冷する。空試験については, 薬包紙のみを分解チューブに入れ,同様の操作を行う。 2) 蒸留 蒸留は,次のいずれかによる。 10 0838:2019 2.1) 塩入・奥田式蒸留装置を用いる場合 容量 300 mL 以上の蒸留液捕集容器(以下“捕集容器”という。) に 2~4 %ほう酸溶液 25~30 mL を入れ,ブロモクレゾールグリーン・メチルレッド混合指示薬 2~3 滴を加え,これを留液流出口が液中に浸るように置く。分解液の入ったケルダールフラスコを蒸留装 置に接続し,20 g 以上の水酸化ナトリウムを含む量の 25~45 %水酸化ナトリウム溶液を加え 1)分解液 をアルカリ性にし,留液が約 100 mL以上得られるまで蒸留する。留液流出口を液面から離し,少量の 水で先端を洗い込む。 2.2) パルナス・ワグナー型蒸留装置を用いる場合 分解液を 100 mL容全量フラスコに水で洗い込み,定容 としたものを供試液とする。捕集容器に 2~4 %ほう酸溶液 25~30 mLを入れ,ブロモクレゾールグリ ーン・メチルレッド混合指示薬 2~3 滴を加え,これを留液流出口が液中に浸るように置く。供試液 25 mLを全量ピペットで蒸留管に入れ,5 g以上の水酸化ナトリウムを含む量の 25~45 %水酸化ナトリウ ム溶液を加え 1)供試液をアルカリ性にし,留液が約 100 mL 以上得られるまで蒸留する。留液流出口を 液面から離し,少量の水で先端を洗い込む。 2.3) 自動蒸留装置を用いる場合 捕集容器に 2~4 %ほう酸溶液 25~30 mL(1 %ほう酸溶液を用いるよう指 定されている装置においては,1 %ほう酸溶液 40 mL以上)を入れ,ブロモクレゾールグリーン・メチ ルレッド混合指示薬 2~3滴を加え,これを留液流出口が液中に浸るように置く。分解液に水 50 mL及 び 20 g以上の水酸化ナトリウムを含む量の 25~45 %水酸化ナトリウム溶液を加え 1)分解液をアルカリ 性にし,自動蒸留装置の操作方法に従い留液が 100 mL以上得られるまで蒸留する。留液流出口を液面 から離し,少量の水で先端を洗い込む。ただし,自動蒸留装置と自動滴定装置を組み合わせた装置で は,装置の操作方法に従って蒸留する。 注 1) 蒸留時に用いる水酸化ナトリウム溶液は,アルカリ性になることが確認できれば規定量以下 でもよい。なお,その場合は試料溶液及び空試験において同量の水酸化ナトリウム溶液を加 えることとする。 3) 滴定 滴定は,次のいずれかによる。 3.1) ビュレットを用いる場合 塩入・奥田式蒸留装置又は自動蒸留装置を用いて得られた留液にあっては 0.1 mol/L硫酸で,パルナス・ワグナー型蒸留装置を用いて得られた留液にあっては,0.05 mol/L硫酸で 25 mL 又は 50 mL 容ビュレットを用いて滴定する。液が緑色,汚無色を経て微灰赤色を呈したところ を終点とする。滴定値は 0.01 mLまで記録する。空試験で得られた留液についても同様に滴定する。 3.2) 自動滴定装置を用いる場合 滴定装置の操作方法に従い,留液を 0.05 mol/L又は 0.1 mol/Lの硫酸で滴 定する。空試験で得られた留液についても同様に滴定する。 4) 計算 植物たん白質含有率は,次の式によって求める。なお,空試験の滴定で 1 滴で明らかに終点を超 える色を呈したときは,空試験の滴定値を 0 mLとする。 4.1) 粉末状植物性たん白及び粒状植物性たん白(乾燥したもの) 植物たん白質含有率(%) = (𝑇𝑇 − 𝐵𝐵) × 𝐹𝐹 × 𝑁𝑁 × 𝐴𝐴 × 2 1000 × 𝑊𝑊 × 100 × 𝑃𝑃 × 100 100 −𝑀𝑀 × 𝐾𝐾 4.2) ペースト状植物性たん白,繊維状植物性たん白及び粒状植物性たん白(冷凍したもの) 植物たん白質含有率(%) = (𝑇𝑇 − 𝐵𝐵) × 𝐹𝐹 × 𝑁𝑁 × 𝐴𝐴 × 2 1000 × 𝑊𝑊 × 100 × 𝑃𝑃 × 𝐾𝐾 11 0838:2019 ここに, T : 試料溶液の滴定に要した滴定液の体積(mL) B : 空試験の滴定に要した滴定液の体積(mL) F : 滴定に用いた硫酸のファクター N: 窒素の原子量 14.007 A : 滴定に用いた硫酸の濃度(mol/L) W: 試験試料の採取質量(g) P: たん白質換算係数 主原料が大豆又は脱脂大豆であるものは 6.25 主原料が小麦粉又は小麦グルテンであるものは 5.70 主原料が大豆又は脱脂大豆であるものと主原料が小麦粉又は小麦 グルテンであるものを混合したものにあっては,それらの混合割 合で加重平均した係数 M: 試料の水分(%) K: 蒸留時希釈係数[6.3.2 a) 2)の蒸留を 2.2)により行う場合は 100/25, その他の場合は 1] b) 燃焼法 1) 測定 測定は,次による。 1.1) 燃焼法全窒素測定装置の操作方法に従って検量線作成用標準品[エチレンジアミン四酢酸(EDTA), アスパラギン酸又は他の同純度の標準品(ニコチン酸を除く。)を用いる。]を 0.1 mg 以下の単位まで 正確にはかりとり,装置に適した方法で測定し,検量線を作成する。 1.2) 試料約 100~500 mgを 0.1 mgの単位まで正確にはかりとり,装置に適した方法で測定する。 2) 計算 植物たん白質含有率は,1.2)で測定した結果について 1.1)で作成した検量線から試料の全窒素分 を算出し,次の式によって求める。 2.1) 粉末状植物性たん白及び粒状植物性たん白(乾燥したもの) 植物たん白質含有率(%) = 𝑃𝑃 × 𝐷𝐷 × 𝐶𝐶 × 100 100 −𝑀𝑀 2.2) ペースト状植物性たん白,繊維状植物性たん白及び粒状植物性たん白(冷凍したもの) 植物たん白質含有率(%) = 𝑃𝑃 × 𝐷𝐷 × 𝐶𝐶 ここに, P: たん白質換算係数 主原料が大豆又は脱脂大豆であるものは 6.25 主原料が小麦粉又は小麦グルテンであるものは 5.70 主原料が大豆又は脱脂大豆であるものと主原料が小麦粉又は小麦 グルテンであるものを混合したものにあっては,それらの混合割 合で加重平均した値 D: 試料の全窒素分(%) C: 補正係数 2) 主原料が大豆又は脱脂大豆であるものは 0.986 12 0838:2019 主原料が小麦粉又は小麦グルテンであるものは 0.993 主原料が大豆又は脱脂大豆であるものと主原料が小麦粉又は小麦 グルテンであるものを混合したものにあっては,それらの混合割 合で加重平均した値 M: 試料の水分(%) 注 2) 補正係数は,同一試料をケルダール法と燃焼法により測定した全窒素分(%)について回帰分 析を行い算出した。補正可能な範囲は,回帰分析に用いた試料の濃度範囲(主原料が大豆又は 脱脂大豆であるものは全窒素分 7.3 %~14.1 %,主原料が小麦粉又は小麦グルテンであるもの は 8.4 %~13.8 %)とする。なお,補正係数は,原材料の変動の影響を受けると考えられるの で,その使用には細心の注意を払うこと。 6.4 ゲル形成性 ゲル形成性の試験は,次による。 a) 粉末状植物性たん白 試料 100 gに水約 160 mL(主原料が大豆又は脱脂大豆であるものにあっては約 250 mL とする。)を加え均一な状態になるまで混合したものを,直径 30 mmのケーシングに詰めて 30 分間加 熱し,流水中で 30分間冷却した際に凝固している場合,ゲル形成性を有しているとする。 b) ペースト状植物性たん白 試料 250 gを,直径 30 mmのケーシングに詰めて 30分間加熱し,流水中で 30 分間冷却した際に凝固している場合,ゲル形成性を有しているとする。 6.5 起泡性 起泡性の試験は,次による。 a) 試料 5 gに水 100 mLを加えて回転数 14 000 rpmのかくはん器で 1分間かくはんする。 b) a)の全量をメスシリンダーに採取し,10 分間静置した後,泡量が 200 mL 以上である場合,起泡性を有し ているものとする。 6.6 乳化性 乳化性の試験は,次による。 a) 試料 7 g に水 100 mL を加え均一な状態になるまで混合したものに精製大豆油 100 mL を加えて回 転数 14 000 rpmのかくはん器で 1分間かくはんする。 b) a)の 100 mLをメスシリンダーに採取し,30分間静置した後,分離した水の量が 20 mL以下である場合, 乳化性を有しているとする。 6.7 粘ちょう度 粘ちょう度の試験は,次による。 a) 試料 135 gをファリノグラフのミキサーボールに入れ,30 ℃において,回転数 31.5 rpmで 20 分間かくは んする。 b) a)より得られるファリノグラムの示度を粘ちょう度とする。 6.8 親油性 親油性の試験は,次による。 a) 試料 100 gに精製ラード 40 gを加えて回転数 5 000 rpmのかくはん器で均一な状態になるまで混合する。 b) a)を直径 30 mmのケーシングに詰めて 45分間加熱して熱凝固させ,流水中で 30分間冷却する。 13 0838:2019 c) b)の切断面を 50 倍に拡大して見た際に,その組織がほぼ均一な状態にあり,油滴がほとんど認められな い場合,親油性を有しているとする。 6.9 保水性 保水性の試験は,次による。 a) 粒状植物性たん白又は繊維状植物性たん白のうち,乾燥したものにあっては試料 10 gに,冷凍したものに あっては解凍後の試料 30 gに,熱水 100 mLを加え,20分間置いて十分吸収させ,室温まで冷却した後, 1 000 G で 5 分間遠心分離して分離水を除く。 b) 残存したものの質量を測定し,これを無水物に換算した試料質量で除して得た値が 2 以上である場合,保 水性を有しているとする。 制定等の履歴 制 定 昭和 51年 9月 11日農 林 省 告 示第 838号 改 正 昭和 52年 9月 9日農 林 省 告 示第 920号 改 正 昭和 53年 7月 8日農林水産省告示第 6号 改 正 昭和 54年 6月 13日農林水産省告示第 807号 改 正 昭和 55年 2月 25日農林水産省告示第 208号 改 正 昭和 57年 7月 9日農林水産省告示第 1155号 改 正 昭和 63年 3月 9日農林水産省告示第 228号 改 正 昭和 63年 12月 9日農林水産省告示第 1973号 改 正 平成 2年 9月 29日農林水産省告示第 1225号 改 正 平成 6年 3月 1日農林水産省告示第 435号 改 正 平成 6年 12月 26日農林水産省告示第 1741号 改 正 平成 9年 2月 17日農林水産省告示第 248号 改 正 平成 17年 4月 7日農林水産省告示第 705号 改 正 平成 21年 10月 5日農林水産省告示第 1404号 改 正 平成 24年 7月 17日農林水産省告示第 1684号 改 正 平成 26年 11月 7日農林水産省告示第 1565号 改 正 平成 27年 3月 27日農林水産省告示第 714号 改 正 平成 28年 2月 24日農林水産省告示第 489号 改 正 平成 30年 3月 29日農林水産省告示第 683号 改 正 令和元年 6月 27日農林水産省告示第 475号 最終改正 令和元年 8月 19日農林水産省告示第 679号 制定文、改正文、附則等(抄) ○ 令和元年8月 19日農林水産省告示第 679号 令和元年9月 18日から施行する。